❖第197回開催報告
テーマ:下水管のメンテナンスおよび震災後対策を学ぶ~厚木の杜視察~
日程:2024年2月27日(火)
場所:厚木の杜 環境リサーチパーク
https://www.kansei-pipe.co.jp/atsugi-forest-erc/
この日は神奈川県厚木市に2022年10月に完成した「厚木の杜 環境リサーチセンター」にお邪魔しました。こちらは日本トイレ協会の会員の管清工業(株)が運営していらっしゃいます。
こちらの施設では「下水道の中の掃除の仕方」を学ぶことが出来るようになっています。下水道のことを知るために最終処分場を視察するチャンスは案外ありますが、私たちの足元の地中深くを流れている下水管の内側を清掃する状態を知る機会は皆無ですので、本当に貴重な機会となりました。
下水管が誕生した明治時代当時は、スコップのような道具を加工して、下水管の中のゴミや泥を除去していたそうですが、ひどい時には実際に人間が本管の中に入って、作業をしていたこともあるとか。最近ではカメラを搭載してタイヤを付けて自走する機械を作り、下水管の中を撮影した映像を地上で見ながら、遠隔操作を出来るように進化したそうです。
なお、訪問時は2024年1月1日に発生した能登震災の2か月後でしたので、震災時の下水道の管理について質問が飛び交いました。こちらの会社では、下水管の管理のプロフェッショナルが大勢現地に行き、連日調査をしているそうです。大きな振動で割れたりズレた下水管は、内部に包帯のような補強材を投入して、熱で温めて溶かし、冷却して固める方法があるそうです。これなら下水管を交換することなく、再利用できるので効果的!思わず「すごい!カッコいい!」と叫んでしまいました(笑)。
施設内にはこれ以外に、透明な床材で排水の様子が観察できる研修用の施設や、実際に下水管の中を歩ける体験ができる施設がありました。メンテ研の会員の大人たち12名が、子供のように興奮しながら歩いていました。それから2023年のグッドトイレ選奨にも応募された「水まもりトイレ」を拝見しました。ぜみみなさんも行ってみてください。